ドローンの国家資格とは

これまでは民間組織による資格しか存在せず、国運営のドローン資格はありませんでした。国家資格では民間資格よりもドローンの飛行制限がなくなり、事前申請が一部省略できるなどメリットがあります。

技能証明は「一等無人航空機操縦士」と「二等無人航空機操縦士」の2つに分かれています。

共通している項目は対象年齢・有効期間・試験内容の3つです。

項目	概要
対象年齢	16歳以上
有効期間	3年間
試験内容	学科試験 実地試験（国の登録を受けた講習機関で講習を修了したケースでは免除） 身体検査

事前申請をすれば、民間資格だけでも一定の飛行利用は可能です。趣味の範囲でドローンを飛ばしたい方や本格的にドローンを活用しない方は、無理に国家資格を取得する必要はありません。

しかし、国家資格は民間資格に比べ、飛行範囲が広がります。例えば、国家資格保有者は、民間資格では禁止とされる区域でもドローン飛行が可能です。活動の場を広げたいとお考えでしたら、国家資格の取得をおすすめします。

一等資格と二等資格の相違点

両者の大きな相違点は利用範囲です。具体的な利用範囲は1～4までのレベルに分けられます。

【利用範囲】

• レベル1：目視内での手動飛行
• レベル2：目視内での自動および自立飛行
• レベル3：目視外での無人地帯の飛行
• レベル4：目視外での有人地帯の飛行

二等はレベル3まで、一等では全て利用可能です。レベル4までの飛行が必要であれば、一等を取得しなくてはなりません。注意点として、レベル4は一等を有するだけではなく、国土交通省が認証した型式の機体が必要です。

また一等の試験は、二等資格の保有者のみ受けられます。二等資格を取得せずに一等免許の取得はできませんので、先に二等資格の試験を受けてください。

二等と民間の相違点

両者の相違点は、事前申請が必要かどうかです。二等資格を取得すると、民間資格の保有者に求められていた一部の申請・承認が不要になります。

【不要になる申請】

• 夜間飛行
• 目視外飛行
• 人口集中（DID）地区の上空
• 人や物との距離が30m未満

上記以外の利用エリア・方法に関する二等と民間の相違は特にありません。

また二等の保有者であっても、以下のエリア・目的においては、引き続き事前申請が求められます。

【必要な申請】

• 高度150m以上
• イベント上空
• 空港周辺
• 危険物輸送
• 物件投下

二等資格を取得すれば、すべての申請が省略できるわけではありません。必要な申請を怠ると法令違反となりかねませんので、注意してください。

ドローンを飛行させるエリアや目的によって、民間資格と国家資格のどちらが必要になるかよく検討することが大切です。ドローンPointでは、民間資格と国家資格のどちらの講座もご用意しています。ドローンの資格取得を目指す方は、ぜひ受講をご検討ください。